経営戦略ってなんかよくわからないし、自分には関係ないという方も多い方と思います。
ただし働いている部署の目標、課の目標、そして個人の目標は経営戦略をもとに作成されています。
経営戦略とは何か、どのように作られているのか理解することで会社がどのように動こうとしているのか何が求めらているのかを把握できるようになります。
この記事では経営戦略とは何か?その全体像と経営戦略の策定プロセスについて書いていきます。
経営戦略とは何か?
「戦略」とは元来、戦争で勝利するために、有利な戦場を設定し、戦力を効果的・効率的に配備して活用するかを意味する軍事用語です。
経営学の世界では、自らの事業ドメインを明確に定義すると同時に経営資源を適切に配分して企業が存続して継続的に成長をしていくための基本的方向性を示す意味で戦略という用語で使われています。
経営活動の全体から経営戦略の位置を捉えておきます。
経営活動の構成は一般的に以下のような形をとっています。
上記の図より以下の2つがわかります。
- 経営理念とビジョンの下に位置している
- 企業戦略と事業戦略と機能戦略を内包している
経営理念とビジョン
経営理念とは企業の存在意義や目的を表現しています、この組織はなんのために存在するかといった基本的な考え方をステークホルダーに提示し、従業員に大して行動や判断の指針を与えます。
一言でいうと「企業の行動哲学」ともいえます。
一方で基本的に不変である経営理念に対して、ビジョンは時代や状況に応じて変化します。
ビジョンとは「企業のあるべき姿、どうなりたいか」を表現するものとされています。
各種戦略について
経営戦略とは企業戦略と事業戦略と機能戦略の3つを内包していると書きましたが各種戦略についてです。
企業戦略とは?
企業戦略とはその名の通り、全社的な戦略であり、企業全体の進むべき方向に関するものです。
経営資源の配分をどうするかで、新規事業への参入や既存事業からの撤退を決定したりします。
事業戦略とは?
事業戦略とは企業戦略を前提として個々の事業の目標を設定し、その実行プロセスを示すものです。
企業戦略を実現するために経営資源をいかに効率的に活用し成果をあげていくかを具体的に示していきます。
事業レベルになると業界が明確になり、顧客も競合もわかるようになるため、競争に勝つことが主要な課題になります。
デパート経営であれば、おもちゃ売り場の拡大・縮小や女性向け服飾専用店の出品などが、事業戦略にあたります。
機能戦略とは?
機能戦略は価値連鎖を形成する、購買、生産、営業、研究開発、財務、人事、情報システムなどの機能に焦点を当てた戦略です。
従業員の人であればこの階層の戦略が一番身近なものとなります。
デパート経営であれば食品売り場の商品の配置や並べ方の工夫をすることも機能戦略にあたります。
日本でも年功序列での評価がどんどん無くなってきており、成果にて評価されるようになってきています。
しかし転職する際にはどうしても前年の給料を基準にして給与交渉されることがほとんどです。
私も転職を4回しましたが全て前職の給与を基準に話を進めてましたが正直もっと早く転職をしておけば良かったと思っています。
転職することで給与をあげることはあまり難しくありません。
また新たな環境に移ることは大変な苦労がありますが大きな成長ももたらしてくれます。
なので一定のビジネススキルをつけたなら早めに転職を行い給与をあげていくことは重要な戦略になります。
転職を成功させるには素晴らしいエージェントを味方につけることが大変重要になってきます。
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よいエージェントを味方につけてより良い会社に入ることでさらなる成長が見込めます。
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経営戦略の策定プロセスとは?
経営戦略の策定はとても難しいことだと思います。ただ一般的に定義されている経営戦略プロセスがありそれに従うことで一定レベルの戦略を立てることができるようになっています。
一般的には以下のようなプロセスをたどります。
経営理念とビジョンに関しての概要は先述している通りです。
以降の流れは環境分析を行い、戦略を立案します。
そして戦略を実行して、レビュー・フィードバックをしていく流れになります。
環境分析
戦略を立てるのに肝となるのが環境分析です。
環境分析には外部環境分析と内部環境分析があります。
外部環境分析
外部環境分析は自社を取り巻く状況や自社の属する業界の特性などを理解するための分析手法です。
代表的なフレームワークに以下の3つがあります。
- PEST分析
- ファイブフォース分析
- アドバンテージマトリクス
PEST分析
企業経営者や企画担当者が戦略を立てるときに企業経営を取り巻くマクロ環境を把握するために利用するフレームワークです。
PEST分析は4つの要素から構成されています。
- Politics:政治
- Economy:経済
- Society:社会
- Technolog:技術
この4つの中でも自社のビジネスに最も影響のある要素がどれかを決めて重点的に分析することが重要になってきます。
現状把握はもちろんですが3、5年ごの未来を予測して戦略を立てるために役立ちます。
ファイブフォース分析(5つの力分析)
業界の収益性に影響を与える5つの力を分析して業界の競争環境を整理するためのフレームワークです。
上の図の通り要因としては5つあり、それぞれが自社に対して圧力がかかるという考え方になります。
新規参入者
業界へ新しく参入しようとする企業のこと。参入障壁の高さが低いと競争が激化する。
競争業者
競争といってパッと思い浮かべるものはこちらの要因。業界にすでに参入している企業。
代替品
ユーザーのニーズを満たすことのできる新製品。
買い手
業界から製品を購入する顧客。購買力があり業界に対して強い交渉力がある場合に競争が激化する。
サプライヤー
部品や原材料などの供給を行う。サプライヤーの製品に独自性があり業界に対して強い交渉力がある場合に競争が激化する。
これらの競争要因を考慮して自分を取り巻く競争環境を分析、把握して圧力の受けないポジションを見つけていくことが重要になります。
アドバンテージマトリクス
業界によって異なる事業特性を把握するためのフレームワークです。
手段の多さと手段による優位性の構築しやすさの2つの軸で4つのタイプに分類します。
分散型
企業の売り上げ規模に関係なく収益をあげることができるが企業が大きくなりにくい業界です。
競争する手段が多く戦略次第で収益が可能になる、規模を大きくすることが優位とはなりにくいです。
特化型
企業の売り上げ規模に関係なく収益をあげられる一方で規模の拡大も可能な業界です。
競争する手段が多く戦略次第で収益が可能になり、規模を拡大することも優位となります。
手詰まり型
どの企業も収益があげにくい業界です。差別化することが難しく打開策を考えることが困難です。
規模型
収益性と売り上げ規模に明確に関連性があり、規模の経済性や経験曲線効果によるコストメリットが競争要因となります。
内部環境分析
外部環境分析によって明らかになった業界の特性や世間のニーズに対して自社はどうするべきなのか、競争相手が誰で勝つだめにはどうするかを分析します。
代表的なフレームワークに以下の3つがあります。
3C分析
3C分析は市場、競合を分析して市場機会などに関する情報と自社の情報を照らし合わせながら戦略を考えるフレームワークです。
3つのCとは以下の略です
- Customer:市場・顧客
- Competitor:競合
- Company:自社
事業機会や事業成功のカギ(KSF)を発見することを目的とします。
3C分析について記事を書いてますのでよければご覧ください↓
VRIO分析
VRIO 分析とは自社が持つ内部資源がどのような強みとなる可能性があるかをチェックするためのフレームワークです。
以下の4つの要素をもとに分析を行います。
- Value:経済価値
- Rarity:希少性
- Imitability:模倣困難性
- Organization:組織
後者の方がより競争優位性を構築する源泉と考えられています。
バリューチェーン分析
事業活動を機能ごとに分類してどの部分で付加価値が生まれているかを分析するフレームワークです。
それぞれの事業活動のどこでコストがかかり、付加価値を作っているかを分析することで自社の優位性の源泉を探り、基本戦略の構築や改善に役立てることが目的です。
SWOT分析
内部環境と外部環境を分析したらそれぞれの内容を組み合わせてSWOT分析することができます。
SWOT分析は内部環境と外部環境の2つの軸をさらに強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つに分類します。
4つの分類の頭文字をとってSWOT分析となります。
さらに抽出した4つの分類を組み合わせて分析することもできます。
- 自社の強み × 市場の機会
- 自社の強み × 市場の脅威
- 自社の弱み × 市場の機会
- 自社の弱み × 市場の脅威
クロスSWOT分析といいSWOT分析で抽出した4つの分類を各項目でクロスさせてより深い分析を行うものです。
参考文献
グロービスについては使用してみての記事を書いていますので参考にしていただけると嬉しいです。