決算、決算書とは? まずは貸借対照表と損益計算書をおさえておこう

決算、決算書とよく聞くけど実際に何をしているかよくわかっていないという人は意外と多いのではないでしょうか?

正直私も桃鉄以外では全く気にしたことがありませんでした。

決算書とは何かを知ることで会社どうやって利益をだしているのか? 会社が安全なのかを知ることができます。

まずは決算とは何かということと具体的に決算書とはどんな書類なのか? そして決算書から何がわかるのかを知っていきましょう。

今まで「決算ってよくわかんないけどあんまり関係ないからいいや」という人でも雰囲気をつかんでいただければと思います。

決算書が見れるようになることで株式投資をうまく行えるようになったり転職しようとしている会社がどんな会社かわかるようになります。

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決算とは?

企業は商品を売ったりサービスを提供するなどの経営活動を行います。

行った経営活動を1年間を区切りとして結果をまとめるものが決算と呼ばれるものです。

会社が1年でいくら儲かったのか? いくらお金、資産が残っているのかをまとめていきます。

会社の健康診断といってもいいかもしれません。

決算は最低でも年1回は行う必要があり、時期は会社が自由に決めることができ、途中で変更することも可能です

日本では3月決算が多く、私いる会社でも12月だったのですが一般的な決算月に合わせたいということで3月に変わったことがありました。

決算書とは?

決算が最低で1年に1回は行われますが決算を行う際にいくつかの書類を作成する必要があります。

この書類を決算書と呼びます。

決算書は会社法によって定められたルールがあり、作成する必要のある書類は決まっています。

決算書の中でも重要なのが貸借対照表損益計算書の2つです。

決算書は経営者や利害関係者(株主、投資家、債権者など)に対して経営状態がわかるようにするものです。

利害関係者からすると特に以下の2つのことが知りたいはずです。

  • 会社の資金は十分にあるのか?
  • 会社の利益はしっかりと出ているのか?

この2つに答えるのが貸借対照表と損益計算書の役割です。

  • 会社の資金は十分にあるのか? → 貸借対照表
  • 会社の利益はしっかりと出ているのか? → 損益計算書

決算をした時点でどんな財産があるのかを表したのが貸借対照表で1年間でどれだけ利益が出たかをまとめたものが損益計算書です。

基本的には貸借対照表と損益計算書をまずはしっかりとおさえておくことが重要です。

これ以降は少し細かい話なので興味がなければ次の見出しまで読み飛ばしていただいて大丈夫です。

会社法上では決算書という呼び方ではなく計算書類と呼び、4つの書類を必要とします。

計算書類
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表

さらに上場企業に関してはキャッシュフロー計算書の作成を必要とします。

決算書の中でも重要なのは貸借対照表と損益計算書

決算書の中で重要なのは以下の2つの書類です。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書

貸借対照表(バランスシート(BalanceSheet))

貸借対照表

貸借対照表は会社の財政状態が書かれているものです。

大きく3つのパートに分かれています。

  • 資産の部
  • 負債の部
  • 純資産の部

実際の貸借対照表はこのような感じです(株式会社ZOZOの決算短信でP10からが貸借対照表です)。

資産の部、貸借対照表の左側は会社の資金をどのように運用しているかを表現しているものです。

一方、負債と純資産の部の貸借対照表の右側はどのように資金を調達したかを表現しています。

そしてこの貸借対照表の右と左は必ず一致するようになっています。

よってバランスしているということで貸借対照表の別名をバランスシート(Balance Sheet)、略してB/Sと呼びます。

損益計算書(プロフィッ・アンド・ロス・ステイトメント(Profit Loss Statement))

損益計算書

決算書で貸借対照表と同じくらい重要なのが損益計算書です。

損益計算書は会社が1年間でいくらの利益もしくは損失をだしたのかがわかる書類です。

実際の損益計算書はこのような感じです(株式会社ZOZOの決算短信でP12からが損益計算書です)。

利益とは収益から費用を引いたものです。

収益 - 費用 = 利益(マイナスの場合は損失)

損益計算書には上から順番に5つの利益を見ることが可能になっています。

損益計算書からみることのできる5つの利益
  1. 売上総利益
  2. 営業利益
  3. 経常利益
  4. 税引前当期純利益
  5. 当期純利益

この5つの利益をみることで会社が何で儲けをだしているのか、何にコストをかけているのかがわかるようになってきます。

また損益計算書は英語でプロフィッ・アンド・ロス・ステイトメント(Profit Loss Statement)、略してP/Lと呼ばれています。

決算書からわかること

決算書から何がわかるのか簡単にいうといくら持っていて、いくら儲かっているのかということがわかります。

そして今後成長しそうなのか? 会社が倒産したりはいないのか? といったことがわかるようになります。

貯金はいくらあるのか?借金はいくらあるのか?

貸借対照表からはお金をどうやって調達したのか、調達したお金をどのように運用しているのかがわかります。

また借金はどれくらいあるのか、早く返さないといけないのかということもわかります。

残りのお金や借金の量などからわかることとして安全性を分析することができます。

例えば借金をしっかりと返せそうかという指標として流動比率があります。

資産と負債には流動と固定という考えがあります。

流動とは1年以内に現金にできるか(流動資産)もしくはお金を返さなければいけないか(流動負債)ということです。

一方固定とは1年より1年以内に現金にできなかったり(固定資産)もしくは1年以内にお金を返さなくてもよい(固定負債)ということです。

流動比率とは短期的な安全性をみる指標です。

流動資産を流動負債で割り、100をかけることで求められます。

流動資産 ÷ 流動負債 × 100 = 流動比率(%)

数値は高いほど安全とされ1年以内に返さなければいけないお金をすぐに現金化できる資産でまかなえるかということをチェックしています。

一般的には130〜150%ほどあれば安全とされて100%を下回ってくると注意した方が良いとされています。

どれだけ売って、いくら稼げたのか?

損益計算書からはどれだけ商品を売ったのかという売上高がわかります。

しかし売上高はあくまで商品を売って得たお金です。

そこから商品の仕入に使ったお金や従業員を雇ったお金などを引いた後にお金が残ることで利益がでます。

1年で結局いくら稼ぐことができたのか? ということがわかります。

そして収益性や成長性といったことを分析することができます。

収益性は会社がどれくらい稼げていて儲けているかがわかることです。

例えば売上総利益を売上高で割り、100をかけることで売上高総利益率、あらり率と呼ばれているものがわかります。

売上総利益 ÷ 売上高 × 100 = 売上高総利益率(あらり率)

あらり率が高いほど商品の仕入コストがおさえられており商品を売った時に得られる利益が高いことがわかります。

また売上高を各年ごとに比較することで成長性を分析することができます。

例えば売上高が去年は500万だったけど今年は750万になっていたとすると50%向上していると言えます。

これを売上高伸び率と言います、以下の式で計算することができます。

(当期売上高 - 前期売上高) ÷ 前期売上高 = 売上高伸び率(%)

このような各指標を過去の決算書や他社と比較することで対象の会社がどれくらい成長できそうかをみることができます。

『決算書とは? まずは貸借対照表と損益計算書をおさえておこう』のまとめ

決算書のおさえておきたいポイントとしては以下のとおりです。

決算書のおさえておきたいポイント
  • 決算は(最低)1年に1回行うもので会社の状態を整理、周知するために行う
  • 決算書にはいくつかの書類がありその中でも貸借対照表と損益計算書の2つが重要
  • 貸借対照表は会社がどれくらい貯金、借金があるのかがわかり安全かをチェックすることができる
  • 損益計算書は会社がどれくらい儲かっているのかがわかり今後成長しそうかがわかる

決算書が読めるようになると「一見儲かっているように見えるけど不動産売っているだけだな」とか「資産増えているけど在庫が増えているから危ないのかも」と穿った見方ができるようになります。

株式投資や転職活動にも使えますのでぜひ覚えておきましょう。

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