部下に対して1on1をしてコミュニケーションを十分なとっているし明確な指示もしているのになぜか業績は上がらなという悩みはありませんか?
自分では部下に寄り添って精一杯やっているのに結果が出ないのはつらいですよね。
ただ業績をあげるためには改善策や施策の前に何より部下との信頼関係の構築が重要になってきます。
どんなに有能な人が有用な策を打ったとしても信頼関係がない限りうまくいきません。
何よりもまずは信頼関係です、そして信頼関係を構築するためにまずは部下のことを理解しましょう。
そして部下の話を聞いていくと同時に自己開示をしていきましょう。
部下のことを理解しよう
部下のことを理解するというのは部下が『どんな人なのか?』ということを理解しましょう。
『ガンガン行こうぜ』タイプなのか『いのちを大事に』タイプなのかによって接し方が大きく変わってきます。
さくっと知るためには以下のようなソーシャルスタイル診断をやってもらうのも1つの手です。
「5分もあればどこか息抜きにやってみてください〜」というとみなさんやってくれて結果を教えてくれます。
ソーシャル診断でおおよそのタイプがわかりますのでこんなコミュニケーションの取り方をしようかなというのを考えたりするのに使えます。
アナリティクスタイプのようにしっかりと落ち着いて考えたい人に「もっと元気を出して声を大きく!」なんていってもなかなか出来ないです。
一方でエクスプレッシブタイプの人に「少し声を小さくして落ち着こうか」などと言われるとイラっとするかもしれません。
まず部下のことを知り、部下の人となりに合わせて言葉の使い方や態度を変えていきましょう。
そしてより良いコミュニケーションをとるためには以下のようなことを意識しておきましょう。
- アイコンタクトをとる
- 話している時にはあいづち・リアクションをとる
- 会話の途中で遮ったり、否定をしない
- 話した内容のメモをとっておく
アイコンタクトをとる
相手と会話していて意外とやっていないのがアイコンタクトです。
資料をみながらなど会話することなども多いので難しい場面もあるかもしれませんがじっと目を合わせる必要はありませんので要所要所ではアイコンタクトをとるようにしたいです。
アイコンタクトは「私はしっかりとあなたの話を聞いていますよ」という意思表示が自然と伝わります。
話している時にはあいづち・リアクションをとる
相手が話している時には必ず何からの反応を返してあげましょう。
思い返してみると今まであった中で微妙な上司は話している時に目を合わせずむすっとしているだけで何も反応がなかったです。
何も反応がないと話している方は「ちゃんと聞いてくれているのかな」とか「なんか機嫌悪いのかな」不安になってしまいます。
部下が話している時には「なるほど」、「そうなのか」など簡単な言葉で良いので反応を返してあげましょう。
反応をもらえることで安心して話しやすい場を作ることができます。
会話の途中で遮ったり、否定をしない
部下と会話をしていてついついやってしまいがちなのがこの途中で遮り否定するです。
せっかくいろいろと話してくれているところに「それは違うな、俺はこうやって解決したよ」みたいな言い方をすると部下の心は一気に冷めてしまいます。
どんな話も否定せずにまずは一度受け止めるようにしましょう。
基本は聴くことに徹するのです。
責める、否定するというのはコミュニケーションの中でも難易度が高く、感情的な部分が伝わってしまいがちです。
否定したくなる気持ちをまずはグッと抑えてしっかりと話を聞いてどんなことをいう人なのかを理解することに徹しましょう。
話した内容のメモをとっておく
どんな話をするにしても注意したいのが自分のことだけを話しだすことです。
あくまで主体は部下にありますきっかけを作ったらどんどん話をふりましょう。
例えば全然知らないし興味のない趣味を持っていたとしても「へぇそうなんだ」で終わってはいけません。
まずはこちらも興味を持って前のめりに聞いてみましょう。
「そんなのあるんだはじめて聞いた、どんなところが面白いの?」と聞くと喜んで話してくれます。
その内容でわからないことがあったら掘り下げて聞くということをすればどんどん話してくれます。
誰でも人に教えるのは楽しいものでしかも上司に教えるともなると話している方は認められた感も出て嬉しいものです。
さらに得た情報に関してはメモしておくことをおすすめします。
ちょっとした時に「こないだ話していた(仕事でなく趣味の話や家族の話)あれどうだった?」など聞くと「そんな些細なことも気にしてくれてんのか」と話した方も嬉しくなります。
自分のことを知ってもらおう
部下の話を十分に聴くことができていて部下の心がだいぶ解けてきているようであれば次は自分のことを知ってもらうようにしましょう。
自分のことを知ってもらうことでさらに部下との距離がグッと縮まります。
知ってもらう内容は仕事の体験談や失敗談でも良いですし仕事とは関係のない趣味などでも良いです。
話す内容としては以下のようなことがおすすめです。
- 部下の話に関連した仕事の体験談
- 趣味や好きなこと
- 友人や家族の話
どれかの話で部下との共通点や類似した体験があれば自分のことも話しましょう。
共通点がある人には自然と距離が縮まっていくものです。
ただ注意したいのは自分のことを話しすぎないようにしましょう。
あくまで主体は部下なので自分のことを話つつ最終的には部下にふるようにします。
「私もあなたと同じくらいの時にすごい悩んでたなぁほんとキツかった、〇〇さんはどうやって発散したりしているの?」
「ストレスがたまるとボクシングジムで体を動かすようにしているんだ、〇〇さんは何かおすすめ発散方法ある?」
など自分のことを言いつつ最後には部下に話してもらうように流れを持っていくようにしましょう。
ちょっと知っておきたい心理学のフレームワーク『ジョハリの窓』
心理学で有名なフレームワークにジョハリの窓というものがあります。
ジョハリの窓は次の4つの窓で構成されています。
- 開放の窓(自分も他人もわかっている姿)
- 盲点の窓(他人はわかっているが自分は知らない姿)
- 秘密の窓(自分はわかっているが他人には教えていない姿)
- 未知の窓(自分も他人にもわかっていない姿)
この4つの中で一番大きくしたいのが『開放の窓』です。
そして広げるためには『盲点の窓』と『秘密の窓』にある自分と他人とのズレを理解し修正していくことで『開放の窓』の領域を拡大していくことが重要です。
自分を知ってもらうことはこの『開放の窓』の領域を広げていくことにつながりますので上手に自己開示をしていきましょう。
ジョハリの窓について詳しく知りたい方は【企業研修】ジョハリの窓とは? 社内の人間関係が改善する自己分析ツール の記事がおすすめです。
『部下との信頼関係を築くためには部下を理解し自己開示をしてみよう』のまとめ
部下との信頼関係を築くためのポイントとしては以下の点があげられます。
- 部下がどんな人なのかを理解する
- 部下の話を積極的に聴く
- 自分のことも話すことを忘れない(ただ話しすぎには注意)
ちょっとコミュニケーションの取り方を変えるだけで一気に業績が上がったなんてことはよくあることです。
いくら有用な策があっても人間は素直に動いてくれなかったりします。
まずは信頼関係という土台を作ることから始めるようにしましょう。